「近江商人の三方よし」の考え方に基づき、会社の経営と個人の幸せを一緒になって考えます

キャッシュフローからみた経営判断のポイント(5)資金計画の作成

設例による利益計画

 設例の利益計画から資金計画(資金繰表)へのシフト

 前述の利益計画が作成できたら、取引条件にもとづいて各損益項目の金額を資金繰表に記載し、図表5にある資金計画を作成する作業をおこなう。
 ㈱M社の取引条件については、売掛金の回収は2ヶ月後であり、買掛金の支払いは1ヶ月後となっている。
 たとえば、利益計画にある4月の売上高165万円は、資金繰表の売掛金回収の6月のところに同金額を転記する。
 変動費に関しては、利益計画にある4月の変動費80万4,375円は、資金繰表の買掛金支払の5月のところに同金額を転記する。
 また、固定費に関しては、利益計画のとおり同月に支払いをおこなっているので、そのように転記する。
 なお、前期2月の売上高は180万円、前期3月の売上高は203万円、前期3月の仕入高は98万9,625円となっている。

 損益に関わるもの以外のキャッシュの「入」と「出」に関する項目の検討

 ㈱M社は、店舗の拡大などにも着手することを視野に入れているわけだが、実現できるかどうか資金繰表で判断する必要がある。
 ここでは損益に関わるもの以外のキャッシュの「入」と「出」に関して検討することになる。

 

 

 設備投資計画の作成

 設備投資で6月に120万の固定資産(耐用年数10年)を購入するとなれば、図表3の固定費の額が減価償却費 月額2万(120万×0.2÷12か月)が6月から増加する。
 なお、この設備に関する減価償却費はすでに利益計画に計上済である。
 さて、図表5の資金計画の6月の欄に、投資等CFに支出として120万記載する。6月に120万を計上した時点で、6月の次月繰越がマイナスになってしまうため手持ちのキャッシュで設備投資を行うことは不可能だと分かるので、借入を踏まえた計画を立てる。

 借入計画の作成

 5月に銀行から150万を返済期間5年、利率2%で借入するとなれば、図表5の資金計画の5月の財務CFに収入として150万を計上する。
 そして、6月から月額2万5000円(150万÷60か月)を借入元金返済の欄に計上する。なお、支払利息はすでに利益計画に計上済である。
 いくらまで借金ができるか、という問題の一つの目安として営業CFが約定返済額以上にあれば良いということが言われるが、この資金計画の年間合計の営業CFの金額は69万6621円で返済額が25万円(1年換算しても30万円)なので資金繰りは良好といえる。
 本来は、利益計画と資金計画を交互に確認し、新たな費用や支出によって当初の計画の通りに行けないとなれば、再度計画の見直しを行う作業を繰返して作成していく。
 また、ここでは割愛するが、本来であれば、消費税や法人税等などのキャッシュの「出」に関しても検討していく事になる。

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