「近江商人の三方よし」の考え方に基づき、会社の経営と個人の幸せを一緒になって考えます

キャッシュフローからみた経営判断のポイント(3)損益分岐点の応用公式

損益分岐点の応用公式

 損益分岐点は、損も得もしない採算点のことで、いわばトントンの売上高のことを意味する。
 利益計画を立てる場合には、まず損益分岐点を算出することから始まる。
 次に、実績データを基に、来期の採算点である損益分岐点を計算することになる。来期のことなので、仕入高の単価や売上高の単価に変化が起こることもあるであろう。状況によっては目標利益にも影響が出ることもあるであろう。そこで、損益に影響を与える要因を加味した、損益分岐点あるいは目標利益を達成するのに必要な売上高を想定する必要が出てくる。
 図表1を見よう。これは、損益に影響を与える要因ごとに、損益分岐点あるいは必要売上高を算出できる公式を表している。
 設例では、売上高は1000万円・変動費は500万円・固定費は300万円・経常利益は200万円となっている。

公式A

 これは損益分岐点を算出する基本の公式である。
 公式の分子に固定費300万円を置き、分母には(1-変動費500万円÷売上高1000万円)を置く。
 分母の計算結果は0.5(限界利益率)となる。
 この限界利益率0.5で固定費300万円を割ると、損益分岐点600万円が算出される。

公式B

 これは一定額の経常利益、たとえば300万円の経常利益を得るために、
 必要な売上高を算出する公式である。
   得たい経常利益を固定費と同様に公式の分子に加えて計算することになる。

公式Cと公式C’

これは売上高の単価が変動するときに、採算点である損益分岐点を算出する公式である。
【販売価格の値下げ】(公式C)
  販売価格を20%値下げして販売するとき、損益分岐点は800万円となる。
  公式の分母にある売上高1000万円を20%値下げにするために、
  売上高1000万円(1-0.2)とする。

【販売価格の値上げ】(公式C’)
  販売価格を25%値上げして販売するとき、損益分岐点は500万円となる。
  公式の分母にある売上高1000万円を25%値上げにするために、
  売上高1000万円(1+0.25)とする。

公式Dと公式D’

 これは固定費が増減する際の損益分岐点を算出する公式である。
 既存の固定費300万円とは別に、たとえば40万円の固定費の増加が予想されるとき、
   損益分岐点は680万円となる。
 既存の固定費と同様に、公式の分子に増分固定費を加える。
 なお、既存の固定費が減少する場合には、分子にある既存固定費から減少する固定費を減額することになる。

公式E

 これは公式Bと公式Dを組み合わせたものである。

公式Fと公式F’

これは仕入高の単価が変動するときに、採算点である損益分岐点を算出する公式である。
【仕入単価の値上げ】(公式F)
  仕入単価が25%値上げとなるとき、損益分岐点は800万円となる。
  公式の分母にある変動費500万円を25%値上げにするために、
  変動費500万円(1+0.25)とする。

 【仕入単価の値下げ】(公式F’)
  仕入単価が20%値下げとなるとき、損益分岐点は500万円となる。
  公式の分母にある変動費500万円を20%値下げにするために、
      変動費500万円(1-0.2)とする。

公式G

 これは経常的に発生する営業外収益、たとえば受取利息や受取リベートなどが発生する場合には、発生する固定費からこれを減額して損益分岐点を算出するための公式である。
 既存の固定費は300万円が発生しているが、経常的に20万円の営業外収益も発生しているとき、
   損益分岐点は560万円となる。
 なお、公式C・C’と公式F・F’を組み合わせた公式は、実務では頻繁に使用されている。

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