「近江商人の三方よし」の考え方に基づき、会社の経営と個人の幸せを一緒になって考えます

(4)事例によるキャッシュ体質図②【ユニーグループ・ホールディングス】、おわりに

事例によるキャッシュ体質図②

【ユニーグループ・ホールディングス】
 図表5をみましょう。


 図5
 

 これは、2015年2月決算の「キャッシュ体質図」です。
 「悪玉資産」21.3%よりも「善玉負債」23%の方が大きいので、その差額分1.7%だけ「現金等」が余剰し、いわゆる流動資金が余剰しています。
 一方、「脂肪資産」71%が「E資本」41.3%よりも大きいので、その差額分29.7%だけ「現金等」が不足し、いわゆる固定資金が不足しています。
 この結果、流動資金の余剰1.7%と有利子負債35.7%は、固定資金の不足29.7%と手持ちの「現金等」7.7%を賄っているのです。
 有利子負債の割合は約35.7%なので、「現金等」7.7%と比較すれば、借金体質となります。
 この借金体質は、この年度特有のものであるのかを、確認する必要があります。
 図表6、7で、その趨勢をみましょう。

図6図7

 どの年度も「現金等」よりも有利子負債の方が大きいので、借金体質となっています。
 有利子負債の返済原資は、主に利益と減価償却費ですが、この合計額で約定弁済額を賄えれば問題はありません。
 しかし、同社そのようになっていないようです。
 有価証券報告書によれば、2014年決算の営業利益は25328百万円・減価償却費は35412百万円で合計60740百万円ですが、同年の長期借入金弁済予定額は63938百万円です。
 2015年決算の営業利益は20237百万円・減価償却費は37232百万円で合計57469百万円ですが、同年の長期借入金予定弁済額は72228百万円です。
 このように、ユニーグループは、資金繰りに苦慮しているようです。

 

おわりに
「キャッシュ体質図」は、資金繰り上の安全性を大局的にみることができ、同図を時系列に並べて比較することで、企業の目指している方向性を推測・想像することができました。  正確な分析となれば、さまざまな分析手法を駆使して行わなければなりませんが、大局的に物事を捉えることの大切さを考えさせられます。また、クライアントの目線に立てば、財務の良し悪しを説明するときに、いかに分かりやすく行えるか、頭を悩ますところです。できるだけ専門用語を使わず、「キャッシュ体質図」のように、ビジュアル化したものをベースに説明できるか、さらなる研究を続けて行きたいと考えております。

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